今回の記事では、オピネルのナイフを分解して黒錆加工するまでの手順を書いていきます。
アウトドアの入門ナイフとして人気のオピネルのナイフ。
お値段もお手頃で、サイズにもよりますが2千円前後で手に入れることができるので、ファーストナイフとしても人気があります。
そんなオピネルのナイフの刃先は2種類あります。
- ステンレススチール
- カーボン
ステンレススチールは、そもそも錆にくいという特徴があるのでビギナー向けのナイフ。
一方、カーボンナイフは、錆やすいけど切れ味抜群という特徴があります。
この錆びやすいという特徴の対策として、黒錆加工をします。
黒錆を纏わせることで、赤錆で刃が悪くなるのを防ぐという対策方法になります。
今回は、そんなオピネルナイフの黒錆加工について、詳しく手順を書いていきます!
【分解加工】オピネルのカーボンナイフを黒錆加工【手順】
オピネルのカーボンナイフを分解して黒錆加工する手順は、下記の順番です。
- 加工液を作る
- ナイフを分解する
- ナイフの汚れを綺麗に拭き取る
- 刃先を加工液につける
- 水で流してドライヤーで乾かす
- ナイフを組み立てる
行程はそれほど多くはありませんが、加工液に漬けておく時間が1時間~1時間半ほどかかります。
それぞれ順番に説明していきます!
加工液を作る
黒錆加工するための加工液を作ります。
用意するものは下記の5点↓
- 容器・・・コップまたはペットボトルなど
- 紅茶のティーパック・・・5パック
- 酢・・・100mlほど
- 鍋・・・500ml程度を沸かせるサイズ
- 水・・・500ml
下記が加工液を作る手順です。
- 鍋に湯を沸かす
- 湯が沸騰したらティーパックを5つ投入する
- 濃い目の紅茶を淹れるため5分程煮る
- 紅茶を容器に移し替える
- 酢を、水:酢=8:2の割合で入れる
これで加工液が完成します。
使用する道具について詳しく書いていきます。
容器

容器は、刃先を縦に立てて入れられる容器を用意します。
タッパーなどに刃を横置きすると、刃先が接している面がキレイに加工できないので刃先を立てられる容器を用意してください。
コップがあるとベストですが、透明なコップだと中の様子が見れるのでおすすめです。
錆加工した後のコップを使うのが嫌だという方は、不要なコップを用意してください。
僕はペットボトルでやりました。
ペットボトルを使うときは注意が必要で、冷たい飲み物用のペットボトルに熱い加工液を入れるとギュッと縮んで液体がこぼれます。
(テーブルと臭いが大変なことになりました。)
紅茶のティーパック
紅茶のティーパックを用意します。
紅茶の種類は好みのようですが、5パックくらい大量に使うのでLiptonだったり、日東紅茶のお得パックが手に入りやすくておすすめです。
アウトドア界隈では、日東紅茶が綺麗な黒錆加工ができるとと言われてます。
失敗してやり直したり、黒錆加工が落ちてきたりした時に何度も使うので大量にあっても良いですね。
賞味期限とかは、多分気にしなくて大丈夫かと思います。
酢
酢は加工液を作るのに使います。
スーパーで売っている一般的な穀物酢で大丈夫です。
家にあるもので大丈夫ですが、100mlほど使うので餃子を食べる時よりもビックリするくらいの量を消費します。
鍋
紅茶を沸かすために使用します。
紅茶をグツグツと煮込むので、茶渋がつきます。
使用後に、漂白剤にかけるか激落ちくんでこすれば茶渋を落とすことができます。
激落ちくんは綺麗に色を落とすことができますが、鍋の素材によっては使用ができないことがあるので調べてからご使用ください。
水
紅茶を淹れるのに使います。
用意した容器のサイズにもよりますが、ペットボトルを使う場合は500mlほど必要です。
紅茶のティーパックをグツグツと煮込むので若干多めでも大丈夫です。
ナイフを分解する
紅茶を煮立ててから冷ましている間に、ナイフを分解します。
分解しなくても作業することはできますが、持ち手の部分に接している部分の加工ができないことと、持ち手の部分が濡れると木が膨張して刃先の収納がキツくなるので分解がおすすめです。
ナイフ分解の手順は、下記の順番です。
- 刃先ロック部分のリングを外す
- ピンを外す
- 刃先を持ち手から外す
刃先ロック部分のリングを外す
まずは、持ち手と刃先についているロックリングを外します。
ロックした状態でナイフを引き上げると、ロックリングが上にズレて外すことが出来ますが、力が要ります。
難しい場合は、マイナスドライバーやペンチを駆使してリングを広げつつ上に引っ張り上げると取ることができます。
ピンを外す
釘のように打たれたピンを外します。
先の細いドライバーを立ててハンマーで叩くと外すことができます。
刃先を持ち手から外す
ピンが外れると、ブレードを抜き取ることができます。
硬い場合は、グイグイと小刻みに動かしながら引っ張ると取り外すことができます。
ナイフの汚れを綺麗に拭き取る
ナイフに汚れが付いていると綺麗な黒錆加工ができないので、汚れを綺麗に拭きとります。
刃先を取り外す際に付着した指紋や皮脂汚れをしっかりとふき取ってください。
筆者は、アルコールを布に吹きかけてふき取りました。
刃先を加工液につける
刃先を抜き取ることができたら、加工液に投入します。
加工液に投入したら、様子を見ながら1時間から1時間ほどで取り出します。
時間が進むと、加工液が濁って中が全く見えないので割り箸などで先っぽをつまんで取り出して確認をします。
全体的に刃先が黒くなっていれば順調です。
水で流してドライヤーで乾かす
加工が完了したら、刃先を取り出して水で綺麗に流します。
水で流したら、ドライヤーで乾かします。
ドライヤーを使わずに水気をふき取って乾燥させても良い気がしますが、水気をもったまま放置するのは危険な気がするので、筆者はドライヤーで乾かしてます。
ナイフを組み立てる
刃先が乾いたら、分解の手順の逆でナイフを組み立てます。
これで、オピネルナイフの黒錆加工が完了です。
分解の時と同じように、ロックリングをはめるのは苦労しますが、ケガをしないようにお気を付けください!
まとめ:黒錆加工で赤錆を防ぎアウトドアを楽しむ
オピネルのナイフは、ステンレスとカーボンとありますが、やはり黒錆加工したカーボンナイフは味があります。
筆者はステンレスの#9とカーボンの#8を使用してますが、やはりカーボンナイフは刃先を出したときにテンションが上がります。
もちろん、黒錆加工をしたからといって、ずっと錆びずに使えるというわけではありません。
使用中や使用後に毎回メンテナンスをする必要があったり、黒錆加工がとれてきた場合に再び黒錆加工をする必要があります。
ですが、道具を育てている感覚こそ、アウトドア!って感じで楽しいですよね^^